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スカイ・クロラ [本と感想]

 「スカイ・クロラ」は押井守さんの映画にもなったので、
ご存じの方も多いと思う。
 原作は2001年の刊行で、何を今更...と言われそうだが、
最近、このシリーズの「スカイ・エクリプス」を読んだので、
ご紹介まで。

 舞台は我々が住む世界とは少し違う世界で、戦闘機を駆る
パイロット達の話。
 主人公は、エンテ型と呼ばれるプロペラ機に載っている。
 エンテ型は、通常は主翼の後方にある尾翼が、主翼の前方に
あるタイプの航空機。
 我々の世界では、戦闘機として実戦配備されたことは無い
(と思う)。
 米国だとXP-55、日本だと震電というエンテ型戦闘機が
試作されているが、実戦配備されずに姿を消している。

 けだるい感じの日常。
 めまぐるしく展開するドッグファイト。
 我々の世界には無いタイプの戦闘機。
 読んでいると異世界に迷い込んだような気分になる。
 ハイ・ヨー・ヨー、スプリットS、インメルマンターン、
バレルロールなどの空戦機動。
 エレベータ、ラダー、エルロン、増槽などの機体要素。
 これらが頭の中でイメージできると更に没入の深度が増す。

 伏線は色々と仕掛けられているけど、緻密なストーリを
楽しむというのではなく、詩を読むような感じで接する方が、
この作品に合っているような気がする。
 同じ森博嗣さんの作品でも「すべてがFになる」とは
異なるタイプの小説で、森博嗣さんファンの中でも好き嫌いは
分かれるかも知れない。

 シリーズは、刊行順で言うと下記の順番になる。
   スカイ・クロラ
   ナ・バ・テア
   ダウン・ツ・ヘヴン
   フラッタ・リンツ・ライフ
   クレィドゥ・ザ・スカイ
   スカイ・エクリプス

 物語の時系列で言うと下記の順番。
   ナ・バ・テア
   ダウン・ツ・ヘヴン
   フラッタ・リンツ・ライフ
   クレィドゥ・ザ・スカイ
   スカイ・クロラ
 「スカイ・エクリプス」は短編集なので枠外。

 有名なシリーズなので「どの順番に読むか」の議論が
ネット上でも散見されるが、個人的には刊行順が良いかと。
 物語の時系列順でも悪くは無いけど、
作者も「スカイ・クロラ」ありきで残りを書いているわけで、
情報の密度と連接を考えると、起点である「スカイ・クロラ」を
最初に読んだ方が分かり易いかなと思うので。
 いずれにしても、短編集である「スカイ・エクリプス」は
最後に読んだ方が良いでしょうw

 ところで..
 このシリーズ、文庫もあるが、予算と本箱に余裕があれば、
単行本がお薦め。
 小説の雰囲気にあった、とても素敵な装丁なので。


スカイ・イクリプス

スカイ・イクリプス




スカイ・クロラ

スカイ・クロラ

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 単行本


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コメント 2

れもん

初めてお邪魔します^^

やっと昨日、「スカイ・イクリプス」を読み終えました!
なんとなくすがすがしい気持ちになりました。
私は全て文庫本で購入したのですが(収納場所の関係で^^;)、できれば単行本がいいですねぇ。とてもいい装丁です。
いつか、映画も観たいなぁと思ってます^^
by れもん (2010-08-31 07:07) 

grey

れもんさん、コメントありがとうございます。
確かに、「スカイ・イクリプス」は読後感が爽やかですね。
映画は原作とは別モノですが、私自身は気に入っています。
原作が持っているやるせない雰囲気もありますし、
ドッグファイトも、具体的な映像と見せられると、頭の中の映像とは違う部分も分かってその点でも楽しめました。
by grey (2010-09-01 23:22) 

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